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蓄電池の補助金は福岡県では県の制度がなく、福岡市・糸島市・宗像市など市町村の制度が中心です。2026年度の金額・条件・申請の順番を市町村別の表にまとめ、日照時間や九州電力の電気代、訪問販売の相談先も載せました。
この記事の目次
福岡県で蓄電池の補助金を探すなら、まず住んでいる市町村の制度を見てください。2026年10月時点で、福岡県には家庭の蓄電池・太陽光の設置費を直接補助する県の制度がなく、福岡市・糸島市・宗像市などの市町村が独自に補助しています。
この記事の要点
- 福岡県の蓄電池・太陽光の補助は市町村の制度が中心。県は補助金ではなく「共同購入」の仕組みを用意している
- 福岡市は蓄電池の機器費の2分の1(上限45万円)を補助。ただし太陽光とHEMSがあることが条件で、10月中旬で残りの枠は約3,000万円
- 糸島市・宗像市・大木町は「売電しない(FITを使わない)」「発電の30%以上を家で使う」などの条件つきで、太陽光と蓄電池をまとめて補助
- ほとんどの市町村は工事の前に申請が必要。筑前町のように工事の後に申請する町もあるので、順番を必ず確かめる
福岡県の蓄電池・太陽光の補助金(2026年度)
福岡県には、2026年度(令和8年度)の家庭向けの蓄電池・太陽光の設置補助はありません。県がまとめた「令和8年度 支援事業メニュー(北九州市/福岡市/県)」に載っている県の制度を見ても、太陽光・蓄電池の設置費を補助するものは中小企業向け(福岡県中小企業脱炭素化緊急支援事業補助金)だけで、住宅向けは次の2つです。

県と協定を結んだ事業者が参加者をまとめ、施工事業者を選ぶ。登録は無料で、見積りを見てから契約するか決められる。補助金ではない。
設置から2年以内の家庭が対象で、先着1,000名にQUOカード5,000円分。いまは「プロジェクトの再検証」のため新しい会員を募集していない。
太陽光発電設備等共同購入推進事業は、福岡県が公募で選んだアイチューザー株式会社と協定を結んで行っている事業です。参加を登録すると、事務局が申込みを取りまとめて施工事業者を選び、決まると登録したメールアドレスに見積りが届きます。製品・工事の価格や保証の内容を先に見てから契約するかどうかを決められ、登録は無料です。家庭向けの事務局は 0120-723-100、県の担当は脱炭素社会推進課(092-643-3356)です。登録の期間や価格は県のページに書かれていないので、気になる人は事務局に聞いてください。
福岡カーボンクレジット倶楽部は、太陽光(蓄電池は太陽光とセットのもの)を設置した家庭が自宅で使った分の CO2 削減量を県がまとめ、クレジットとして企業に販売する仕組みです。入会すると先着1,000名に QUO カード 5,000円分が贈られますが、2026年10月時点では新規会員の募集を一時停止しています。再開の時期は未定です。環境省の補助金で入れた家庭は対象外とされています。
このほか、福岡県は子育て世帯の省エネリフォームを補助する「福岡県こどもリノベ補助金」なども用意していますが、蓄電池・太陽光の設置そのものへの補助ではありません。お金の面で頼りになるのは、次の市町村の制度です。
市町村の補助金(2026年10月時点)
福岡県内で2026年度に蓄電池・太陽光を補助している市町村のうち、各市町村の公式ページで内容を確かめられたものを表にしました。

金額・期間は2026年10月時点の公式ページによります。どの制度も予算に達し次第終了する場合があります。申請前に必ず公式ページで最新の受付状況を確かめてください。
| 市町村 | 内容(金額・条件・期間) |
|---|---|
| 福岡市 | 蓄電池: 機器費の1/2(上限 9kWh未満15万円・9〜14kWh 30万円・14kWh以上45万円) V2H: 機器費の1/2(上限20万円)。エコキュート2万円・エネファーム5万円 条件: 太陽光とHEMSがあること(既設でも可)。工事の前に申請 期間: 2026年5月7日〜2027年1月29日。10月16日時点で残りの枠は約3,000万円 福岡市の公式ページ |
| 糸島市 | 太陽光: 1kWあたり7万円(9kW・63万円まで) 蓄電池: 設置費用の1/3(10kWh相当まで) 条件: FIT・FIPの売電をしない、発電の30%以上を自家消費、蓄電池だけは不可、国の補助と併用不可。交付決定の前に契約・着工しない 期限: 2026年11月30日。10月13日時点で残りはわずか(市の表示で3kW分) 糸島市の公式ページ |
| 宗像市 | 太陽光: 1kWあたり7万円(4kWまで) 蓄電池: 価格の1/3(6kWhまで。1kWhあたり14.1万円が上限の単価) 条件: FIT・FIPの売電をしない、発電の30%以上を自家消費、蓄電池はこの補助で入れる太陽光とセット、他の補助と併用不可 期間: 2026年5月11日〜12月25日(電子申請のみ) 宗像市の公式ページ |
| 筑紫野市 | 太陽光: 1kWあたり2.5万円(上限10万円) 蓄電池: 1kWhあたり2.5万円(上限10万円)。エネファーム10万円 条件: 市内の事業者と工事の契約をすること。設置工事の前に申請 期間: 2026年4月1日〜。10月1日時点の予算の残りは302万9千円 筑紫野市の公式ページ |
| 太宰府市 | 太陽光: 1kWあたり2万円(上限10万円) 蓄電池: 1kWhあたり2.5万円(上限10万円。太陽光と常時接続) 条件: 2025年4月1日以降に契約・設置したもの。リースは対象外 期間: 2026年5月1日〜2027年2月27日 太宰府市の公式ページ |
| 柳川市 | 太陽光: 1kWあたり2万円(上限8万円) 蓄電池: 1kWhあたり1万円(上限4万円) 条件: 交付決定の後に着工(着工の2週間以上前に申請)。リースは対象外 期間: 2026年4月1日〜 柳川市の公式ページ |
| 筑前町 | 太陽光: 1kWあたり2.5万円(上限10万円) 蓄電池: 1kWhあたり2.5万円(上限10万円。太陽光と常時接続) 条件: 国や県の補助を受けていないこと。工事が終わった後に窓口で申請 期間: 予算に達するまで(先着順) 筑前町の公式ページ |
| 大木町 | 太陽光: 1kWあたり7万円(住宅は9kWまで) 蓄電池: 価格の1/3(住宅は15kWhまで。1kWhあたり15.5万円以下のもの) 条件: FIT・FIPの売電をしない、発電の30%以上を自家消費、着工前に申請、5年間の発電量の報告 予算: 1,300万円(10月21日時点の残り626.1万円) 大木町の公式ページ |
糸島市にはもう1つ、太陽光がすでにある家の蓄電池を1kWhあたり1.5万円(上限10万円)補助する「創エネルギーのまち・いとしま推進補助金」がありますが、2026年度の募集は終わっています。北九州市と久留米市は、2026年度の家庭向けの蓄電池・太陽光の補助を公式ページで確かめられなかったため表に載せていません(北九州市で確認できたのは中小企業向けの制度で、7月に募集を終えています)。表にない市町村に住んでいる人は、市役所・町村役場の環境の担当に問い合わせてください。
表から見える福岡県の補助の3つの型
同じ「蓄電池の補助」でも、福岡県内の制度は条件の付け方で大きく3つに分かれます。どの型かで、選ぶ機器や契約の仕方まで変わります。
蓄電池・V2Hの補助は、太陽光とHEMS(家の電気の使い方を見える化する機器)がそろっていることが条件。既にある太陽光でもよい。
FIT・FIPで売電しない、発電の30%以上を家で使う、太陽光と蓄電池をいっしょに入れる。金額は大きいが条件も多い。
上限は4万〜10万円と小さめ。条件は比較的シンプルで、市内業者との契約などの決まりがある。
2つ目の型は、補助額が1kWあたり7万円と大きい代わりに、余った電気を固定価格で売る FIT・FIP の認定を受けられません。「売電でもうける」より「昼の電気を自分で使い、夜は蓄電池から使う」家に向いた制度です。
国の補助金と組み合わせるとき
国の補助金は、福岡県の市町村の補助と組み合わせられる場合と、組み合わせられない場合があります。福岡市は国などの補助金との併用ができ、合計が機器費を超えるときは「機器費から他の補助金を引いた額」が上限になります。一方で、糸島市・宗像市・大木町・筑前町は、国(筑前町は国と県)の補助を受けていないことが条件です。
国の補助金を使うか、市町村の補助金を使うかで受け取れる額が変わるため、見積もりの段階で施工店に「どの補助を使う前提の金額か」を書いてもらうと比べやすくなります。国の補助金の名前・金額は年度で変わるので、ここでは詳しく書きません。
福岡県の日照と発電量の目安
福岡の日照時間は年1,889.4時間で、東京(1,926.7時間)とほぼ同じ水準です。気象庁の平年値(1991〜2020年の平均)で比べると次のとおりです。

月ごとに見ると、福岡の日照は5月(204.1時間)と8月(200.9時間)が多く、梅雨の6月(145.2時間)と冬の1月(104.1時間)・12月(112.2時間)は少なめです。冬は夏の半分ほどしか日が当たらないため、冬の朝晩の電気を太陽光と蓄電池だけでまかなうのは難しく、夏と冬で使い方の考え方が変わります。
実際の発電量は、日照時間に加えて屋根の向き・傾き・周りの建物の影で大きく変わります。自分の家でどれくらい発電しそうかは、施工店に屋根を見てもらったうえで出してもらう「発電シミュレーション」で確かめます。地点ごとの日射量は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の日射に関するデータベースでも調べられます。
九州電力の電気代と蓄電池の考え方
福岡県の地域の電力会社は九州電力です。九州電力の「従量電灯B」は、2026年11月1日から1kWhあたりの単価が次のようになります(税込。燃料費等調整額と再エネ賦課金は別に加わります)。

| 使った電気の量(1か月) | 1kWhあたりの単価(2026年11月1日から) |
|---|---|
| 最初の120kWhまで | 18.33円 |
| 121〜300kWh | 23.93円 |
| 301kWh〜 | 26.93円 |
基本料金も11月1日から上がり、30Aで月1,325.07円、40Aで月1,766.76円です(10月31日までは30Aで948.72円)。たくさん使う家ほど高い単価の段階に入るため、昼に太陽光でつくった電気を夜に回せる蓄電池は、使う量の多い家ほど効き目が出やすくなります。九州電力には太陽光のある家向けに「おひさま昼トクプラン」という料金プランもあるので、蓄電池を入れる前に今の契約が合っているかを九州電力の料金プランのページで見ておくと、見積もりの比較がしやすくなります。
一方で、国民生活センターは「余った電気を売るより自分で使うほうが、必ずしも得とは限らない」と注意を呼びかけています。蓄電池の効果は、家族の人数・在宅の時間・今の料金プランで変わります。
申請の流れ
福岡県内のほとんどの市町村では、補助金の申請は工事の前、受け取りの手続きは工事の後の2段階です。福岡市の例で流れを示します。

- 見積もりと契約前の確認補助の対象機器か、条件(太陽光・HEMS・売電の有無)を満たすかを施工店と確かめる。福岡市・糸島市・宗像市などは、交付決定の前に契約・着工すると補助を受けられない。
- 交付の申請(工事の前)福岡市はメールか郵送で申請する。審査は実際には6〜7週間ほどかかっている。メールで送ったら、届いたかを事務局に電話で確かめるよう市が呼びかけている。
- 交付の決定を受けてから工事決定の通知が届いてから契約・工事に入る。
- 工事後の報告と請求福岡市は設置が終わってから60日以内(最終は2027年2月26日)に請求する。宗像市は60日以内、糸島市は2027年2月12日までに実績を報告する。
- 補助金の受け取り書類の審査が終わると、申請した人の口座に振り込まれる。
筑前町は例外で、工事が終わった後に窓口で申請します。また糸島市・筑紫野市・宗像市は、行政書士への委任などの場合を除き、本人が申請することを求めています。施工店が申請を「代わりにやっておきます」と言うときは、その市町村で代理申請ができるかを先に確かめてください。
訪問販売の注意と福岡県の相談窓口
蓄電池や太陽光は、突然の訪問から契約に進んで後から困る相談が多い商品です。国民生活センターは家庭用蓄電池の勧誘トラブルについて、事業者の突然の訪問がきっかけになりやすいこと、補助金をめぐるトラブルも起きていることを挙げています。また2025年6月には、「点検が義務化された」と言って太陽光の点検を勧める相談が急増していると注意を出しています。

- 訪問してきた人の会社名と、訪問の目的を確かめた
- 「今日だけ」「補助金が今月で終わる」と言われても、市町村の公式ページで締切を自分で確かめた
- その場で契約せず、ほかの会社の見積もりと比べた
- 補助金の条件(工事前の申請・売電しない等)を満たす契約になっているか確かめた
- 訪問販売の契約は、書面を受け取ってから8日以内ならクーリング・オフできることを知っている
クーリング・オフの決まりは消費者庁の特定商取引法ガイドにまとまっています。困ったときは、消費者ホットライン「188」に電話すると近くの窓口につながります。福岡県内の主な窓口は次のとおりです(国民生活センター「全国の消費生活センター等」2026年8月31日時点のデータ)。
| 窓口 | 電話・受付 |
|---|---|
| 福岡県消費生活センター | 092-632-0999 平日9:00〜16:30、日曜は電話のみ10:00〜16:00 |
| 福岡市消費生活センター | 092-781-0999 平日9:00〜17:00、土曜は電話のみ10:00〜16:00 |
| 北九州市立消費生活センター | 093-861-0999 月〜土9:00〜16:45(第3土曜は13:00まで) |
| 久留米市消費生活センター | 0942-30-7700 平日8:30〜17:00 |
見積もりの取り方
福岡県で見積もりを比べるときは、総額だけでなく「1kWhあたりの価格」を見ると判断しやすくなります。宗像市は蓄電池の補助の計算に使う単価の上限を1kWhあたり14.1万円、大木町は1kWhあたり15.5万円以下の蓄電池を対象とし、糸島市は1kWhあたり15.3万円を超えると補助の計算が変わります。市町村が決めたこの線は、見積もりが高すぎないかを考える手がかりになります(いずれも税抜・工事費込み)。

見積もりは2〜3社から取り、機器の型番・容量・保証の年数・工事費の内訳・どの補助金を使う前提か、をそろえて比べます。このサイトでは、福岡県内の提携施工店(最大3社)に見積もりをまとめて申し込めます。提携先から紹介料を受け取っていることを、あらかじめお伝えしておきます。
よくある質問
福岡県に蓄電池の補助金はありますか?
福岡県には、2026年10月時点で家庭の蓄電池・太陽光の設置費を補助する県の制度はありません。県は補助金の代わりに、参加者をまとめて施工事業者を選ぶ「太陽光発電設備等共同購入推進事業」を行っています。補助金は福岡市・糸島市・宗像市など市町村の制度を使います。
福岡市の蓄電池の補助金はいくらですか?
福岡市の蓄電池の補助金は、機器費の2分の1で、上限は容量によって15万円・30万円・45万円です。太陽光とHEMSがあることが条件で、申請は2027年1月29日までですが、予算に達した時点で終わります。10月16日時点で残りの枠は約3,000万円でした。
太陽光がない家でも蓄電池の補助を受けられますか?
福岡県内の多くの市町村では、太陽光がない家の蓄電池だけの導入は補助の対象になりません。福岡市は太陽光とHEMS、糸島市・宗像市は太陽光とのセット導入、太宰府市・筑前町は太陽光との常時接続が条件です。太陽光と蓄電池をいっしょに入れる場合は、セットで補助する糸島市・宗像市・大木町の制度が使えるか確かめてください。
工事が終わってから申請しても間に合いますか?
福岡市・糸島市・宗像市・筑紫野市・柳川市・大木町では、工事の後に申請しても補助は受けられません。これらの市町では、交付の決定を受ける前に契約・着工すると対象外になります。筑前町だけは工事が終わった後に申請する仕組みです。
北九州市や久留米市に住んでいる場合は?
北九州市と久留米市は、2026年10月時点で家庭向けの蓄電池・太陽光の補助を公式ページで確かめられませんでした。市の環境の担当に問い合わせるか、国の補助金や県の共同購入を検討してください。
まとめ
福岡県で蓄電池・太陽光の補助金を使うなら、県ではなく住んでいる市町村の制度が入り口です。福岡市は太陽光とHEMSがある家の蓄電池を手厚く補助し、糸島市・宗像市・大木町は売電しない家の太陽光と蓄電池をまとめて補助し、筑紫野市・太宰府市・柳川市・筑前町は1kW・1kWhあたりの定額で補助しています。
どの制度も予算がなくなれば締め切られ、多くは工事の前の申請が条件です。契約の前に市町村の公式ページで受付状況と条件を確かめ、2〜3社の見積もりを同じ条件で比べてから決めてください。
金額・条件・受付状況は、毎週、各自治体の公式ページで確かめて更新しています。補助金は予算に達すると早めに締め切られることがあります。申請の前に、必ず各自治体の公式ページでご確認ください。
