PRこの記事には、提携先への見積もり相談のご案内を含みます。
北海道で空き家を解体するときの補助金を、札幌・旭川・函館・苫小牧・帯広・釧路・江別・小樽の8市について公式ページで確かめてまとめました。受付の時期、事前調査、所得の条件、冬にかかる完了期限、費用が変わる要素と相談先も紹介します。
この記事の目次
北海道で空き家の解体に使える補助金は、北海道(道)ではなく市町村がそれぞれ用意している制度です。札幌市・旭川市・函館市など主な市では、危険な状態と市が判定した空き家の解体費の一部(上限30万〜50万円)を補助しており、どの市も「申請して交付決定を受けてから工事の契約・着工」という順番が決まっています。
この記事の要点
- 北海道の空き家は45万2千戸、空き家率は15.6%(全国13.8%)。ただし使い道の決まっていない空き家の割合は5.6%で、全国(5.9%)とほぼ同じです。
- 主な8市の解体補助は、上限30万円(旭川・函館・江別・小樽)と50万円(札幌・苫小牧・帯広・釧路)に分かれます。
- どの市も、市の事前調査 → 申請 → 交付決定 → 契約・着工の順。先に業者と契約したり工事を始めたりすると対象外です。
- 受付の時期は市によって大きく違い、苫小牧市は7月末、札幌市は9月末で締め切りでした。完了報告の期限は1〜3月で、工事が冬にかかります。
- 金額・期間は2026年10月時点の公式ページの内容です。予算に達し次第終了する場合があるため、申請前に必ず各市の公式ページで確かめてください。
北海道の空き家はどれくらいあるのか
北海道の空き家は、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点、確報集計)で45万2千戸、住宅全体(288万9千戸)に占める割合は15.6%でした。全国の空き家率13.8%より1.8ポイント高い数字です。

ただ、この45万戸には、入居者を募集中の賃貸住宅や売りに出している住宅、別荘なども含まれています。それらを除いた「使い道の決まっていない空き家」は16万3千戸で、割合は5.6%。全国の5.9%とほぼ同じ水準です。相続した実家がそのまま空いている、という家の多くはこちらに入ります。
北海道ならではの困りごととして、旭川市の空き家相談の案内には、建物の傷みや草木に加えて「空き家の屋根からの落雪」や「空き家の雪で道路が通りにくい」といった相談先が並んでいます。人が住まなくなった家は雪下ろしもされないため、遠くに住む持ち主ほど、早めに解体か活用かを決める必要が出てきます。
主な市の解体補助金(2026年度)
北海道の主な市の空き家解体補助は、市が「危険」「不良住宅」と判定した空き家だけが対象という点が共通しています。古いだけ、使っていないだけでは対象にならず、まず市の職員による事前調査(現地での判定)を受けます。

下の表は、各市の公式ページで2026年度(令和8年度)の内容を確認できた8市です。金額・期間は2026年10月時点のもので、予算に達し次第終了する場合があります。申請前に公式ページで確認してください。
| 市 | 2026年度の内容 |
|---|---|
| 札幌市 | 危険空家等除却補助(通常型) 工事費の1/3、標準除却費(木造1㎡あたり36,000円)×延べ面積×0.8、50万円のうち最も低い額 受付は5月15日〜9月30日(事前確認の依頼は9月16日まで)。個人のみ、1人1回。予定数に達した日に届いた申請は抽選 公式ページ |
| 旭川市 | 不良空き家住宅等除却費補助金 工事費の1/3、国の標準除却費(木造1㎡あたり14,400円)による額の1/2、30万円のうち最も低い額 受付は4月20日〜5月29日。予算が残れば11月27日まで先着。市街化区域で倒壊時に隣家・道路へ被害のおそれがある家、または防火・準防火地域 公式ページ |
| 函館市 | 空家等除却支援補助金 工事費の1/2、上限30万円 受付は6月1日〜12月4日。外環状線(通称 産業道路)より南側(函館山側)にあり、市が特定空家と判定した一戸建てなど。1月末までに工事と支払いを完了 公式ページ |
| 苫小牧市 | 空家等の解体補助 工事費の1/2、上限50万円、6件 受付は6月1日〜7月31日(6件に満たなければ期間後も随時)。昭和56年5月31日以前の建物、前年の所得が単身230万円以下・世帯400万円以下、市内の業者に依頼、解体後に本人と3親等以内の親族が建物を建てないこと 公式の案内(PDF) |
| 帯広市 | 特定空家解体補助金 工事費の80%、上限50万円(工事費の限度は木造1㎡あたり33,000円)、10件先着 4月1日から受付。特定空家等かつ不良住宅に当たる一戸建て・併用住宅、世帯所得550万円以下。完了報告は2027年3月15日まで 公式ページ |
| 釧路市 | 不良空家等除却補助制度 工事費の1/3、上限50万円(2026年度は30万円から増額) 受付は4月1日〜12月31日、先着。市街化区域など指定の地区で、事前調査で不良住宅と判定されたもの。市内の業者に依頼。完了報告は2027年2月26日まで 公式ページ |
| 江別市 | 特定空家等解体補助金 工事費の1/3、上限30万円、5件先着 2026年度の受付は終了(公式ページの表示)。翌年度の募集は公式ページで確認を 公式ページ |
| 小樽市 | 特定空家等住宅除却費補助制度 工事費の1/3、上限30万円 事前調査の申込は5月1日から、交付申請は2027年1月4日まで、先着で予算に達したら終了。市街化区域(港町・築港・銭函4・5丁目を除く)、前年の世帯所得524万円以下 公式ページ |
表に無い市町村にも、解体の補助を設けているところがあります。家のある市町村の公式ページで「空き家 除却 補助」「空家 解体 補助」と調べるか、市町村の建築・住宅の担当課に電話で聞くのが確実です。2026年10月時点の情報です。予算に達し次第終了する場合があるため、申請前に公式ページで確認してください。
表から分かる、市による違い
同じ「上限50万円」でも、補助の割合は市によって違います。札幌市と釧路市は工事費の1/3、苫小牧市は1/2、帯広市は80%です。工事費が150万円かかる家なら、1/3の市では上限の50万円に届きますが、工事費が60万円の小さな家だと1/3では20万円、80%なら48万円と差が出ます。札幌市・旭川市・帯広市のように「延べ面積×1㎡あたりの単価」でも上限を決めている市では、面積の小さな家ほど補助も小さくなります。
もう一つの違いは所得の条件です。苫小牧市(単身230万円以下・世帯400万円以下)、小樽市(世帯524万円以下)、帯広市(世帯550万円以下)には所得の上限があり、札幌市・釧路市・函館市・旭川市の案内には所得の上限が書かれていません。
対象になる場所が限られている市もあります。旭川市・小樽市・釧路市は市街化区域などの指定の地区、函館市は産業道路より函館山側だけです。郊外や農地のそばの家は、市内でも対象外になることがあります。
申請はいつ・どの順番で進めるか
北海道の市の解体補助は、工事の前に市の調査と交付決定を受けてから契約・着工するのが決まった順番です。札幌市・旭川市・函館市・釧路市・江別市・小樽市の公式ページには、交付決定より前に業者と契約したり工事を始めたりした場合は対象外になる、と書かれています。苫小牧市・帯広市も、申請と交付決定の後に着工する流れです。

- 事前調査を申し込む市に建物の調査を頼む。現況写真や地図、本人確認の書類を出す。結果が出るまで札幌市で約2週間、函館市で2〜3週間。
- 見積もりを取る対象と判定されたら、条件に合う業者(市内に営業所がある、解体工事業の登録や建設業許可がある、など)から見積もりを取る。
- 交付申請見積書などを付けて申請する。この時点ではまだ契約しない。
- 交付決定のあとに契約・着工市から交付決定の通知が届いてから、業者と契約し工事を始める。
- 完了報告と請求工事と支払いが終わったら報告し、補助金を請求する。補助金は後払い。
受付の時期と、冬にかかる完了期限
2026年度の受付期間を並べると、苫小牧市は6〜7月、札幌市は5〜9月と夏から秋に締め切る市がある一方、函館市は12月4日、釧路市は12月31日まで受け付けています。旭川市は春の受付(4〜5月)で予算が残った分を11月27日まで先着で受けています。
完了の期限は、函館市が1月末、釧路市と江別市が2月26日、苫小牧市が2月末、帯広市が3月15日です。秋に申請すると、工事が雪の時期にかかります。積雪のある時期は重機の出入りや敷地の除雪、養生の段取りが変わることがあるため、業者に工期を確かめ、期限に間に合う日程で見積もりを出してもらいましょう。春に申請したい場合は、多くの市で年度の初め(4〜6月)に受付が始まるので、前の年の冬のうちに市に相談しておくと動きやすくなります。
- 家のある市に、解体の補助制度があるか(今年度の受付が続いているか)
- 家が対象の地区(市街化区域・指定の地区)に入っているか
- 所得の条件がある市かどうか(苫小牧・小樽・帯広など)
- 共有者や抵当権を持つ人がいる場合、全員の同意が取れるか
- 業者と契約する前に、交付決定を受けられる日程か
- 完了報告の期限(1〜3月)までに工事と支払いが終わるか
北海道の空き家の相談窓口と空き家バンク
解体するか、売る・貸すかを決めかねているときは、北海道と市の相談窓口が使えます。北海道では建設部住宅局建築指導課の空き家対策担当(011-204-5576)が窓口で、北海道空き家情報バンクのサイトでも市町村の相談窓口を案内しています。

北海道の制度。道内の空き家・空き地を検索でき、持ち主は売却・賃貸の登録を申し込める。物件の問い合わせは北海道宅地建物取引業協会(011-642-4422)。
011-211-2808。市のページから解体費用や土地の売却価格の概算を出す仕組みも案内している。2026年10月17日には北海道などが主催する所有者向けの相談会があった。
0166-25-8561。落雪・道路への雪は土木管理課など、困りごと別に窓口を案内。2026年11月1日に無料の空き家合同相談会を予定。
函館市 0138-21-3358、釧路市 0154-31-4569、帯広市 0155-65-4179、苫小牧市 0144-32-6314、小樽市 0134-32-4111(内線7430)。
相続した家の名義がまだ亡くなった方のままになっている場合、補助の申請では相続人であることを示す書類や、ほかの相続人の同意が必要になります(札幌市・釧路市・小樽市などの要件)。相続の手続きは司法書士、売却は不動産会社と、窓口を分けて相談すると進めやすくなります。
解体の費用は何で変わるか
解体の費用は、同じ延べ面積でも家や土地の条件で大きく変わります。北海道について、公的な資料で確かめられる「坪いくら」の相場は見当たらないため、この記事では金額の目安は載せません。代わりに、見積もりの金額を左右する要素と、見積書で確かめることをまとめます。

| 費用が変わる要素 | 確かめること |
|---|---|
| 建物の構造 | 木造か、鉄骨造・鉄筋コンクリート造か。補助の単価も木造と非木造で分けている市が多い |
| 延べ面積と付属の建物 | 物置・車庫・ブロック塀・庭木も壊すか。釧路市・江別市は門・塀・樹木も含めた解体が条件 |
| 前の道路の幅 | 重機やトラックが入れるか。入れないと手作業が増える |
| アスベスト | 古い建材に含まれていないか。事前調査の費用と、見つかったときの除去費用 |
| 家に残った物(残置物) | 家具・家電・衣類の量。札幌市・釧路市・江別市などは家財の処分費を補助の対象外としている |
| 地中の物・基礎 | 古い基礎や浄化槽、埋まった物が出たときの扱い |
| 冬の工事 | 除雪や養生の費用、工期が延びたときの扱い |
見積書は「一式」でまとめず、建物の解体・廃材の運搬と処分・残置物の処分・付属物の撤去・整地を分けて書いてもらうと、補助の対象になる費用とならない費用を分けて申請しやすくなります。追加の費用がかかるのはどんなときか、その場合の単価も書面で確かめておきましょう。
北海道の条件に合う解体業者を探すときは、2〜3社から相見積もりを取ると、金額だけでなく工事の範囲や工期の違いも比べられます。このサイトからは、北海道の提携解体業者(最大3社)にまとめて見積もりを申し込めます(このサイトは提携先から紹介料を受け取っています)。補助を使う場合は、条件に合う業者か(市内の営業所・登録や許可)を先に確かめてください。
解体の前後に必要な手続きと税金
空き家を解体するときの手続きは全国共通で、主に3つあります。延べ面積80㎡以上の解体は、建設リサイクル法により工事を始める7日前までの届出が必要で、ふつうは業者が代わりに行います。アスベストは、解体部分の床面積80㎡以上の工事で事前調査の結果を国に報告する義務があり、2023年10月以降に始める工事では講習を修了した人が調査します(石綿総合情報ポータルサイト)。建物を取り壊したら、1か月以内に法務局へ建物滅失登記を申請します(不動産登記法第57条)。

固定資産税は、建物を取り壊すと土地の「住宅用地の特例」が外れ、土地の税金が上がることがあります(釧路市の補助ページにも注意として書かれています)。解体した後に売るのか、建て直すのかも含めて、解体の時期を決めましょう。
よくある質問
北海道(道)の空き家解体の補助金はありますか?
北海道の空き家の解体補助は、道ではなく市町村が実施しています。家のある市町村の公式ページで制度を確かめてください。札幌市・旭川市・函館市・苫小牧市・帯広市・釧路市・江別市・小樽市では、2026年度に危険な空き家の解体費を補助する制度があります(2026年10月時点)。
解体工事を始めてから補助金を申請できますか?
解体工事を始めてからの申請はできません。この記事で取り上げた8市は、どこも事前調査と交付決定の後に契約・着工する流れで、札幌市・函館市・釧路市・小樽市などは交付決定の前に契約・着工した工事を対象外と明記しています。まず市の事前調査を受け、交付決定の通知を受け取ってから契約・着工してください。
札幌市の補助金は今からでも申請できますか?
札幌市の危険空家等除却補助は、2026年度の受付期間が9月30日までで、2026年10月時点では受付期間が過ぎています。来年度に申請したい場合は、2026年度は5月15日に受付が始まったことを目安に、市の空き家対策担当(011-211-2808)に相談しておくと準備が進めやすくなります。翌年度の内容は公式ページで確かめてください。
家の中の家具や家電の処分費も補助の対象になりますか?
家具や家電などの処分費は、多くの市で補助の対象外です。札幌市は残置物の処分費、釧路市と江別市は家財道具の処分費を対象経費から外しています。見積書で建物の解体と家財の処分を分けて書いてもらうと、申請がスムーズです。
補助の対象になる「危険な空き家」かどうかは自分で判断できますか?
対象になるかどうかは、市の事前調査で判定されます。屋根や外壁、柱の傷み、周りへの影響の大きさなどを市の職員が見て決めるため、持ち主の判断だけでは決まりません。迷ったら、まず市の担当課に事前調査を申し込むのが早道です。
金額・条件・受付状況は、毎週、各自治体の公式ページで確かめて更新しています。補助金は予算に達すると早めに締め切られることがあります。申請の前に、必ず各自治体の公式ページでご確認ください。
