PRこの記事には、提携先への見積もり相談のご案内を含みます。
東京都で空き家の解体に使える補助金を、大田区・江東区・江戸川区・墨田区・北区・荒川区・板橋区・杉並区・八王子市の公式ページで確かめて一覧にしました。金額・条件・締切・申請の順番、都の相談窓口、費用が変わる理由までまとめています。
この記事の目次
東京都の空き家解体の補助金は、都の一律の制度ではなく、主に区や市が独自に出しています。多くは「1981年5月以前の木造」か「区が危険と判定した建物」が対象で、どれも工事の契約前に申請しないと受け取れません。
この記事の要点
- 東京都の空き家は89万7千戸、空き家率は10.9%(総務省 令和5年住宅・土地統計調査)。全国の13.8%より低いものの、古い木造の空き家への対策は区ごとに進んでいます。
- 公式ページで2026年度の内容を確かめられた9つの区市を一覧にしました。上限は50万〜300万円と、区によって大きく違います。
- どの制度も「申請 → 区の決定 → 契約・着工」の順番です。先に契約や着工をすると対象外になります。
- 締切は10月末〜翌年1月に集まっています。2026年10月時点で、すでに受付を終えた市もあります。
- 迷ったら、無料の「東京都空き家ワンストップ相談窓口」(0120-776-735)に相談できます。
東京都の空き家の数と空き家率(2023年)
東京都の空き家は89万7千戸で、総住宅数820万1千戸に占める空き家率は10.9%です。総務省が2023年に行った住宅・土地統計調査の確報(結果の概要の付表)による数字で、全国の空き家率13.8%を下回っています。

東京の空き家の多くは、借り手や買い手を待っているアパート・マンションの部屋です。同じ調査で、人が住んでいる住宅のうち共同住宅の割合は東京都が71.6%と全国で最も高く、一戸建ては26.3%にとどまります。賃貸用・売却用・別荘などを除いた、使い道の決まっていない空き家は21万4千戸(総住宅数の2.6%)で、割合は全国(5.9%)の半分以下です。
数が少ないからといって、一戸建ての空き家の悩みが軽いわけではありません。東京都は空き家ポータルサイトで「都内の空き家は中古住宅の流通が活発なため、長く空き家のままになりにくい」と説明していますが、裏を返せば、売れずに残る家は、古い・道が狭い・建て替えにくいといった事情を抱えていることが多いということです。区の解体補助が「1981年5月以前の木造」や「危険と判定された建物」に絞られているのは、そうした家が地震や火事のときに周りへ被害を広げやすいためです。
東京都の区市の空き家解体の補助金一覧(2026年10月時点)
東京都で2026年度の空き家の解体に使える補助金は、区や市の公式ページで内容を確かめられたものだけを下の表にまとめました。金額は上限で、実際には工事費の2分の1や3分の2、延べ面積から計算した額など、いくつかの計算の小さい方になります。

| 区市 | 内容(金額・条件・期間)と公式ページ |
|---|---|
| 大田区 | 木造住宅除却工事助成。区内の中小企業と契約すると工事費の2/3・上限100万円、それ以外は1/2・上限75万円 1981年5月31日以前の木造の住宅(平屋か2階建て)。耐震コンサルタント派遣(無料)などで診断を済ませていること 交付決定の後に契約。締切は区の「令和8年度耐震化助成申請締切日」で確認 大田区の公式ページ |
| 江東区 | 老朽建築物除却助成金。除却工事費の1/2・上限100万円 1981年5月31日以前に着工した木造(木造を含む混構造)の住宅で、耐震性が足りないもの(問診か耐震診断で判断) 申請は2027年1月29日まで、完了届は2月26日まで。交付決定の前に契約・着工すると対象外 江東区の公式ページ |
| 江戸川区 | 老朽住宅除却工事助成。費用の1/2・上限50万円。1年以上の空き家(証明できるもの)と指定の地域は上限100万円 1981年5月31日以前の木造・2階以下。アスベスト調査・撤去、塀・外構、家の中の残置物の費用は対象外 申請は2026年12月25日まで。決定通知の前に契約・着工すると対象外 江戸川区の公式ページ |
| 墨田区 | 老朽危険家屋除却費等助成。区の調査で「不良住宅」(評点100点以上)と判定された建物は1/2・上限100万円(道路に接していない敷地は2/3・上限200万円)。跡地を区に原則10年無償で貸す場合は全額・上限300万円 年度の2月末までに完了。区の承認の後に着工 墨田区の公式ページ |
| 北区 | 空家の解体費用助成。工事費の1/2・上限80万円 1年以上使っていない空家で、不良住宅に当たるもの(外観の判定で100点を超えること) 事前相談・区の調査の後、承認申請は10月末まで、完了届は11月末まで。承認の後に工事 北区の公式ページ |
| 荒川区 | 古い空家の解体費助成。解体費用の2/3・上限100万円(不良住宅と判定された場合は延べ面積1㎡あたり2万6千円が上限) 1981年5月31日以前の建物で、1年以上使っておらず、区が倒壊などのおそれありと判定したもの 工事に着手する前に手続き 荒川区の公式ページ |
| 板橋区 | 老朽建築物等除却費助成。除却費の5/10(接道の条件を満たさない敷地は8/10・上限200万円) 区が「特定空家等」「管理不全空家等」「特定老朽建築物」に認定した木造の建物 着工予定日の14日前までに申請。予算の範囲内 板橋区の公式ページ |
| 杉並区 | 旧耐震の木造住宅等の除却助成。150万円(高円寺北3丁目は200万円)・除却費の1/2・延べ面積×1万6,500円のうち低い額 1981年5月以前の平屋か2階建てで、区の簡易診断を受け、倒壊の危険を確認したもの。対象は木造住宅密集地域などの一部地域 申請は2026年12月18日まで。交付申請の後に契約 杉並区の公式ページ |
| 八王子市 | 未耐震空き家除却支援補助金。経費の2/3以内、上限は相続から3年度以内100万円・5年度以内50万円・10年度以内25万円 相続で取得し、相続登記を済ませた1981年5月31日以前の住宅で、耐震性が足りないもの 2026年度の受付は終了(2026年9月時点)。交付決定の前に契約した工事は対象外 八王子市の公式ページ |
金額・条件・期間は2026年10月時点で各区市の公式ページに載っていた内容です。どの制度も予算に達し次第終了の場合があり、年度の途中で内容が変わることもあります。申請前に必ず公式ページか担当の窓口で確認してください。
表にない区市でも、解体の補助がまったく無いとは限りません。世田谷区・大田区・荒川区などには、火事のときに燃え広がりやすい地域を指定した「不燃化特区」の中だけで使える除却の助成もあります。対象の地区は区ごとに違うので、建物の住所を伝えて区の担当課に聞くのが確実です。東京都も区市町村の空き家の支援制度の一覧を公開しています。
東京都の補助金は3つの型に分かれる
東京都の区市の解体補助は、対象の決め方で大きく3つの型に分かれます。自分の家がどの型に当てはまりそうかを先に考えると、どの区のどの制度を調べればよいかが早く分かります。
1981年5月以前の木造住宅で、耐震性が足りないもの。大田区・江東区・江戸川区・杉並区。空き家でなくても使える。
区の調査で不良住宅・管理不全空家などと判定されたもの。墨田区・北区・荒川区・板橋区。まず区の調査を受ける。
相続で取得した古い空き家。八王子市。相続からの年数で上限が下がる。
1つ目の「旧耐震の木造」は、地震で倒れやすい家を減らすための制度です。空き家かどうかは問わない区が多く、親が住んでいた家を相続して空き家になったケースでも使えます。ただし、耐震診断や区の簡易診断を先に受けることが条件になっている区があり、その分だけ準備に時間がかかります。
2つ目の「危険な空き家」は、区の職員などが現地を見て、傷み具合を点数で判定してから対象になるかが決まります。墨田区や北区は、住宅地区改良法の「不良住宅」の評点で100点以上(北区は100点を超えること)が目安です。傷みが軽い家は対象にならないため、まず事前相談と調査を申し込み、結果を待ってから業者と話を進めることになります。
3つ目の「相続した空き家」は、八王子市のように、相続から早く手を打つほど上限が高くなる作りです。八王子市は相続から3年度以内なら上限100万円ですが、10年度以内になると25万円まで下がります。
このほか、東京都には「東京都空き家家財整理・解体促進事業」という都の補助もあります。補助金交付要綱では、東京都空き家ワンストップ相談窓口に相談し、窓口から紹介された事業者と契約して解体する場合に、費用の2分の1・上限10万円(家財整理は上限5万円)を補助するとしています。他の補助の対象になっている工事には使えません。2026年度の受付の状況は公式ページで確かめられなかったため、使えるかどうかは相談窓口で確認してください。
申請の順番と締切(工事の前に申請が必要)
東京都の区市の解体補助は、どれも工事の契約や着工より前に申請し、区や市の決定を受けてから工事に入る順番です。先に業者と契約したり、壊し始めたりすると、条件に合っていても補助は出ません。

- 区市に相談する建物の住所・建てた年・空き家になった時期を伝え、使える制度があるかを聞く。区によっては事前の調査や診断の申込が先になる。
- 見積もりを取る申請書に見積書を付ける区が多い。この時点ではまだ契約しない。江戸川区は「決定通知の前に契約・着工すると対象外」と明記している。
- 申請して決定を待つ書類の審査や現地の確認があり、江戸川区は決定まで約1か月が目安としている。
- 契約・解体工事決定の通知を受け取ってから契約し、工事に入る。内容が変わるときは事前に変更の届けを出す。
- 完了の報告と受け取り工事後に完了報告と写真・領収書などを出し、金額が決まってから振り込まれる。
注意したいのは締切の時期です。表の区市を見ると、北区は承認申請が10月末まで、杉並区は12月18日まで、江戸川区は12月25日まで、江東区は1月29日までと、秋から冬に集まっています。多くの区は年度内(2月末ごろ)に工事と報告を終えることを求めているため、年が明けてから動き始めると、その年度には間に合わないことがあります。八王子市のように、2026年9月の時点で今年度の受付を終えた例もあります。
解体を考え始めたら、まず区市の窓口で「今年度にまだ間に合うか」「来年度の受付はいつからか」を聞いておくと、業者との日程も組みやすくなります。2026年10月時点の内容のため、予算に達し次第終了する場合もあります。申請前に公式ページで確認してください。
東京都と区市の空き家の相談窓口・空き家バンク
東京都で空き家の解体や売却を相談するなら、まず無料の「東京都空き家ワンストップ相談窓口」が使えます。東京都の委託で運営されている窓口で、相続・売買・賃貸・管理・解体などの相談をまとめて受け付けています。

| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| 東京都空き家ワンストップ相談窓口 | 0120-776-735(平日9時〜18時、相談無料) 都内の空き家の持ち主のほか、都外の空き家を持つ都民も相談できる 東京都の案内ページ |
| 東京都空き家ポータルサイト | 都の取組・補助金一覧・区市町村の取組・イベントの案内 東京都空き家ポータルサイト |
| 区市の空き家の窓口(例) | 八王子市: 空き家ワンストップ相談窓口「住まいの活用相談所(住まカツ)」、住宅支援課 042-620-7260 北区: 空家等ワンストップ相談窓口、住宅課住宅政策係 03-3908-9201 八王子市の窓口・支援制度 |
空き家バンクは、都内では区市町村ごとに持っているところと持っていないところがあります。東京都の「空き家を探す」のページに、東京空き家マップと区市町村の空き家バンクの一覧(Excel)がまとまっています。都自身が「都内は他の県に比べて掲載が少ない」と書いているとおり、東京では空き家バンクより地元の不動産会社に売却を相談する方が一般的です。解体して更地にするか、建物を残して売るかで手取りが変わることもあるので、解体の前に一度、売却の相談もしておくと判断しやすくなります。
八王子市は、建物の解体費用や土地の売却価格の目安を調べられるシミュレーション(AI査定)を市のページで案内しています。正式な金額は見積もりで決まりますが、売るか壊すかを考える最初の材料にはなります。
東京都で解体費用が変わる要素と見積書で確かめること
東京都の空き家の解体費用は、建物の大きさだけでなく、道路の幅や隣の家との距離で大きく変わります。公的な機関がまとめた東京都の解体費用の相場は見当たらないため、この記事では金額の目安は載せず、費用が変わる要素と見積書で確かめることをまとめます。

費用が変わる主な要素は次の5つです。
- 構造: 木造か、鉄骨造か、鉄筋コンクリート造か。壊しにくい構造ほど手間と処分費がかかります。
- 延べ床面積: 広いほど壊す量と捨てる量が増えます。補助金の上限も「延べ面積×単価」で決める区があります(江戸川区は1㎡あたり3万9,900円、杉並区は1万6,500円)。
- 道路の幅と敷地の形: 23区の住宅地には、幅の狭い道や、道路から細い通路で入る旗ざお地が多くあります。重機やトラックが入れないと手作業が増え、運び出す回数も増えます。
- アスベスト(石綿): 古い建物ほど使われている可能性があります。解体の前の調査は法律で決められており、見つかれば除去の費用が加わります。
- 残置物(家の中に残った家具や家財): 家財の量によって処分費が変わります。江戸川区のように、残置物や塀・外構の撤去費を補助の対象外にしている区もあります。
- 建物本体・付属物(塀・門・カーポート・庭木)・残置物・アスベスト関係の費用が、別の行に分けて書かれているか(補助の対象と対象外を分けて申請できる)
- 重機が入れない場合の手作業や、道路使用・ガードマンの費用が入っているか
- アスベストの事前調査の費用と、見つかった場合の追加費用の扱いが書かれているか
- 地中から古い基礎やごみが出たときの追加費用の決め方が書かれているか
- 建設リサイクル法の届出や、滅失登記に使う「取りこわし証明書」の発行を引き受けてもらえるか
- 見積もりの日付と有効期限。補助の申請に見積書を付ける場合は、申請の時期に合っているか
見積もりは2〜3社から同じ条件で取り、内訳の分け方を比べると違いが分かります。大田区のように、区内の中小企業と契約すると補助率が上がる制度もあるので、補助を使う場合は業者の所在地も確かめておきましょう。このサイトでは、見積もりの申込を受けて、東京都の提携の解体業者(最大3社)をご紹介しています。提携先から紹介料を受け取っていますが、紹介した業者と契約する義務はありません。
解体の手続きと固定資産税(東京都の場合)
解体の前後には、主に3つの手続きがあります。

- 建設リサイクル法の届出: 床面積の合計が80㎡以上の建物を解体するときは、発注者(持ち主)が工事の7日前までに届け出ます。業者に代行してもらうことが多い手続きです。
- アスベストの事前調査: 解体の前に、資格のある人による調査が義務です。一定規模以上の工事は結果の報告も必要です(環境省)。
- 建物滅失登記: 建物を取り壊した日から1か月以内に、法務局へ申請します。
固定資産税は、23区では都が都税として課税し、都税事務所が窓口です(23区の外は市町村)。課税は1月1日時点の状態で決まり、住宅が建つ土地は200㎡までの部分の固定資産税の課税標準が6分の1になる特例があります(東京都主税局)。更地にすると翌年度から特例がなくなり、税額が上がることがあります。区から「管理不全空家等」や「特定空家等」として勧告を受けると、建物が残っていても特例は外れます(地方税法第349条の3の2)。
よくある質問
東京都に空き家の解体の補助金はありますか?
東京都の空き家の解体の補助金は、主に区や市が独自に出しています。2026年10月時点で、大田区・江東区・江戸川区・墨田区・北区・荒川区・板橋区・杉並区・八王子市などの公式ページで2026年度の制度を確かめられました。都の制度としては、東京都空き家ワンストップ相談窓口を通して解体する場合に上限10万円を補助する事業があります。
解体工事を始めてから補助金を申請できますか?
東京都の区市の解体補助は、工事を始めてからの申請では受け取れません。江東区・江戸川区・墨田区などは、区の決定や承認の前に契約・着工した工事を対象外と明記しています。見積もりを取ったら、契約の前に申請してください。
空き家でなくても補助金は使えますか?
旧耐震の木造住宅を対象にした制度は、空き家でなくても使える区があります。大田区・江東区・杉並区の除却助成は、1981年5月以前の木造で耐震性が足りないことが条件で、公式ページの条件に「空き家であること」は書かれていません。一方、北区や荒川区の制度は1年以上使っていない空家が対象です。
東京都で空き家の相談はどこにすればよいですか?
東京都で空き家の相談をするなら、東京都空き家ワンストップ相談窓口(0120-776-735、平日9時〜18時、無料)が使えます。補助金については、建物のある区市の空き家や建築の担当課に聞くと、使える制度と今年度の締切を確かめられます。
解体すると固定資産税は上がりますか?
住宅を解体して更地にすると、住宅用地の特例(200㎡までの部分は課税標準が6分の1)がなくなるため、翌年度から土地の固定資産税が上がることがあります。課税は毎年1月1日時点の状態で決まり、23区では都税事務所が窓口です。売却や建て替えの予定と合わせて、解体の時期を決めるとよいでしょう。
金額・条件・受付状況は、毎週、各自治体の公式ページで確かめて更新しています。補助金は予算に達すると早めに締め切られることがあります。申請の前に、必ず各自治体の公式ページでご確認ください。
